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気候変動の課題解決に取り組む学生ワークショップ ③ 河合駿

今回は環境省×全国の大学生によるプロジェクト「気候変動の課題解決に取り組む学生ワークショップ」(in東京・千葉) についてご紹介します!


北は北海道から南は沖縄まで、全国から50名の大学生・院生が参加し、地域脱炭素・電気・鉄鋼・認証のチームにそれぞれ分かれ、各分野から気候変動についてワークショップ形式で考え、最後に提言発表を行いました。


また、基調講演としては、東京大学の高村ゆかり先生、JFEスチールの手塚宏之先生、サステナブルラベル協会の山口真奈美先生をはじめ、専門家の方々によるご講演を拝聴しました。


また、現地見学では千葉エコ・エネルギー株式会社さま、JFEスチール東日本製鉄所さま、東京電力パワーグリッドさまを見学させていただきました。


それでは以下、河合がワークショップを通して学んだこと・実際の発表内容についてご紹介します!


【地域脱炭素2 シャングリラの積】 


私たちは農業の脱炭素化、そして過疎化などの地域の課題という地方の抱える大きな2つの難題を同時に解決するにはどうしたらいいのか実際に千葉のエコファームを視察したり、黒潮町の職員さんとの座談会による徹底的なハンズオン・ラーニングを通してアイデアを出し合いました。

 

ところで皆さん、過疎化が地方で大きな問題になっているのはご存じの通りかと思いますが、なぜに農業?って感じかと思います。日本の農業は「有機栽培」とか「無農薬」とか「地産地消」という環境に良さそうな言葉にあふれているのですが、実際には脱炭素化が大きく遅れている分野なんです!


 では、何が問題の原因なのでしょうか?

 農業分野において最もCO₂などの温室効果ガスを排出するのがトラクターなどによる燃料燃焼です。日本の主力産業の自動車の分野において、今日ではハイブリッド車は勿論、電気自動車や水素自動車なんてものまでよく耳にするようになりました。しかしながら肝心のトラクター、水素はおろかEVトラクターすら夢のまた夢という状況です。トラクターのEV化が進まない理由は単純で「儲からない」からです。

 皆さん、スーパーで野菜を買うときに1番大事にする観点は何ですか。やっぱり値段ですよね。安ければ安いほどお客様に選ばれる、それが農業の世界です。結果として、農家さんは「環境」を捨てて「安さ」を実現するという極めてシンプルかつ合理的な選択をします。


 ではこの現状を過疎化という課題と合わせてどうやって変えていくのか。


私たちは、都市近郊の過疎地域に実際にエコタウンをつくり、波及効果で需要の増加を図ることで、稼げる自治体をつくり、新規就農支援の充実により「足による投票」においても選ばれる地域になることを目指しました。そして、都市近郊の強みを生かして「人」と「農」を繋ぐ空間を実現し「農業の見える化」により、消費者に「安さ」「美味しさ」に加えて「環境へのやさしさ」というベクトルを涵養することも同時に目指します。過疎地域の活性化と農業の脱炭素化を平行して解決するプランであります。具体的には、太陽光パネル・蓄電池の設置で脱炭素化を図りカーボンクレジットで稼いだり、EVトラクターのサブスクでの導入を自治体として主導、そして既存の旅客列車の空きスペースを有効活用し農作物を都市部まで運搬・販売するというものや、遊休農地を用いて農業のスタートアップ支援、脱炭素先導農業として、都市・農産物のブランディングといった政策を考えました。


 過疎化の問題は最早地方だけの問題ではありません。そして、脱炭素というのも火力発電や自動車といった都市だけの問題ではありません。過疎の進行と脱炭素化の遅れという2つのマイナス要素を掛け合わせることで理想郷をデザインする、相乗効果で地域脱炭素を実現させます!





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